「16時間断食」の効果!体に起きるオートファジーとは?

「16時間断食って何?」「16時間断食すると体に何が起きるの?」という疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
また、「断食」は何日も食べ物を口にできない苦痛なイメージがあります。

このようなイメージを変えるのが「16時間断食」です。

方法もとてもシンプル。1日の中で食べない時間を16時間作るだけで、残りの8時間は自由に食事してOK!
さらに、16時間断食はダイエット効果だけでなく、「オートファジー」という仕組みが働き始め、様々な体の不調が改善します。

16時間断食とは何か

16時間断食は「一日の中で、食べない時間を16時間つくる」。
これだけで、体重が減少し、体の不調が改善される食事法です。
16時間は一日の半分以上で長い時間な気がしますが、16時間は「睡眠時間」が含まれます。
睡眠時間を8時間とすると、起きた後に8時間食事をしないだけで、16時間は何も食べない時間になります。

つまり、睡眠の前後の時間に何も食べないで過ごせば、「16時間断食」が完了し、目標達成です!
他にすることは何もいりません。やり方は簡単で、すぐに始めることができます。

「1日3食」が始まったのは江戸時代以降!?

16時間断食は食事回数が「1日2食」になります。
食生活の基本は「1日3食」が習慣化した現代で、「1日2食」は抵抗があるかもしれません。

しかし、歴史上では、私たちが「1日3食」の食生活を始めるようになったのは、江戸時代以降と言われています。
それまでは、日本人の食生活は長い間、1日2食でした。
江戸時代に入り、江戸の人口の増加による労働者の増加や照明の発達により1日の活動時間が長くなりました。
そして、当時の労働はほぼ、人力だったので、現代より多くの運動量が必要だったために「1日3食」が定着しました。

江戸時代と比べて、運動量が減少している現代人にとって、「1日3食」は食べ過ぎなのです。
「1日2食」は食べ過ぎからくる肥満をはじめとした生活習慣の改善につながります。
つまり「16時間断食」は、現代人の生活スタイルに適した食生活なのです。

食事を自由に楽しめる

一般的な断食では、厳しい食事制限や空腹の前後の食事が決まっているなどの細かいルールがあります。
一方で、16時間断食は「空腹の時間」以外は、好きなものを食べても大丈夫!
普段のように好きな食事を楽しむことができます。

空腹が体にもたらす効果

空腹は体にたくさんの良い変化が起こります。

まず、胃腸の働きが回復します!

1日3食の生活だと、前の食事で食べ物が消化されないうちに、新しい食べ物が胃や小腸にどんどん運ばれます。
胃腸は休む暇なく、働き続けて疲れ切っています。
空腹の時間をつくることで、胃腸が休められて、衰えていた働きが戻ります。働きが整うことで、肌荒れやアレルギー症状が良くなります。

また、空腹10時間が経過すると、「脂肪の分解」が始まります!長時間もの食べないと、エネルギー不足を解消するため、体の中にある脂肪を分解してエネルギーを生み出します。
このように、自然に脂肪を燃焼してくれるので、ダイエット効果や生活習慣病の予防につながります。

空腹時に体に起きている良い変化はまだまだあります。

空腹が16時間に達すると、「オートファジー」という体の細胞が生まれ変わる仕組みが働き始めます。この「オートファジー」が16時間断食の最大のメリットと言われています。
オートファジーはもともと体に備わっている仕組みであり、細胞が新しく生まれ変わって若々しい体になります。

オートファジーがもたらす美容と健康への影響は、次章で詳しくご紹介します。

16時間断食で起きるオートファジーの7つの効果

「オートファジー」とは、オートファジーとは、ギリシャ語の「ファジー(食べる)」に「オート(自ら)」を組み合わせられた言葉で、細胞が自分自身を食べて新しく生まれ変わる仕組みのことです。

2016年に東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。研究がさらに進み、オートファジーがアンチエイジングや生活習慣病など関係があることがわかり、大きく注目されています。

オートファジーが機能すると、体のダメージがリセットされ、体質の改善につながります。
オートファジーにより体にうれしい効果をたくさん実感することでしょう!

【効果①】体がキレイに生まれ変わる!デトックス効果

  • 細胞レベルで体が新しく生まれ変わる
  • 疲れた内臓が休まることで、衰えた機能が回復!本来の働きを取り戻す。

「1日3食」の食生活により、内臓はフル稼働状態。
内臓は休むことができずに、無理して働き続けているためにかなり疲労しています。
胃腸は食べ物を消化・吸収にかかる平均時間は、胃が2~3時間、小腸が5~8時間、大腸が15~20時間です。1日3食の食事をすると、まだ消化・吸収を終えていないのに次から次へと食べ物が運ばれてきてしまい、オーバーワーク状態になってしまうのです。

胃腸だけでなく、その他の内臓も同様に疲弊しています。
これらの内臓の働きが弱ってしまうと、「代謝が落ちる」「老廃物の排出がしっかりされない」といった問題が起きてしまうことも。

16時間の断食で、内臓を休ませてあげることで、内臓の働きを活性化させてあげます。
体内に蓄積された老廃物を排出しデットクスされることで、体がキレイに生まれ変わります!

【効果②】免疫力が向上

  • 腸内の「善玉菌」が増えて、免疫細胞が活性化
  • 感染症の予防やアレルギー症状の緩和

腸には、体の免疫細胞の60%~70%が集中していると言われ、この免疫システムを担っているのが腸内細菌である「善玉菌」です。
空腹の時間をつくることで、胃腸の働きが活性化され、腸内に棲む善玉菌の数が増えることで免疫力が高まります。
これにより、風邪などの感染症の予防やアレルギーの症状が緩和される、がん細胞を排除する、など健康の維持増進に繋がります。

【効果③】アンチエイジング

  • 若返りホルモンである「成長ホルモン」が分泌される
  • シミやシワ、白髪を抑制させる

老化の原因は「活性酸素によって起こる体のサビ」と考えられています。
この活性酸素は、食べ過ぎによっても増えるので、16時間断食でこれを抑えることができます。

また、空腹の時間をつくることで成長ホルモンの分泌を促します。
成長ホルモンは「若返りホルモン」とも言われています。「骨や筋肉の強化」「代謝を高める」「臓器の修復や再生」といった働きがあり、若さと健康を維持するために必要不可欠なものです。
この「若返りホルモン」を16時間断食で補えるのです。

シミやシワ、白髪などの老化の象徴は、空腹によるオートファジーで細胞を生まれ変わらせることで抑制することも夢ではありません。
「16時間断食」は究極のアンチエイジングになります!

【効果④】むくみがとれる

  • 腎臓の機能が正常化し、デットクス効果が高まる
  • スッキリとしたスタイルが良い体に

空腹をつくることで、休まる内臓は胃腸だけではありません。腎臓も休むことができます。
腎臓の働きが悪いと起きるのが、「むくみ」です。
むくみとは、腎臓から水分や老廃物を十分に排出できなくなり、体内に溜まっている状態をさします。ダイエットしてもスタイルが良く見えないのは、むくみによるものかもしれません。
空腹の効果によって、腎臓が正常に働けば、むくみや腎臓の機能低下による様々な体の不調が改善されます。

【効果⑤】代謝がアップし、太りにくい体質に変化

  • 体に脂肪を溜める「インスリン」の働きを抑える
  • 太りにくい体質に変化

断食をすると、基礎代謝がアップします。
基礎代謝とは、呼吸や心臓の動き、体温の保持、内臓の活動など、生命の活動に使われるエネルギー代謝のことをいいます。
基礎代謝が高いと、摂取したエネルギーを脂肪して溜めることなく、しっかりと消費ができるようになります。
これにより、脂肪を溜めない太りにくい体質に変化します。

断食によって基礎代謝が上がる理由は、「インスリン」の働きが影響しています。
インスリンは、摂取した栄養素からなるエネルギーを脂肪として体内に蓄えるホルモンです。
空腹では、栄養補給がなくなるためにインスリン値が低くなり、オートファジーなどの働きで蓄えてあるエネルギーを代謝するようになります。

さらに、「インスリン拮抗ホルモン」と呼ばれ、インスリンと逆の働きをするノルアドレナリン、成長ホルモン、コルチゾールなど分泌が増えます。
この結果、基礎代謝が上がり、太りにくい健康的な体になるのです。

【効果⑥】美肌効果が得られる

  • 肌や髪に必要な栄養素をしっかり補える
  • 老廃物が排出されるので、ニキビや肌荒れがなくなる

胃腸の働きが正常化すると、肌や髪がキレイになります。
肌と髪の健康に欠かせない栄養素であるビタミンやミネラルが体にしかりと吸収されるためです。
腸内環境も改善されるので、肌荒れやニキビの原因となる老廃物もスムーズに排出されます。

また、16時間断食は糖質や脂質の取り過ぎを防止するので、血中の「悪玉コレステロール」が減少します。
これにより、血管の状態が改善され、「血流」が良くなります。
血流が良くなると、肌の隅々まで酸素が運ばれるとヘモグロビンが増え、肌の血色とハリが増します。肌に悩みを抱えている方は、「16時間断食」で美肌を手に入れるのがオススメです。

【効果⑦】心が穏やかになる

  • 空腹の時間をつくることで心が健康に
  • 自律神経のバランスが整って、イライラ解消

16時間断食はメンタル面にもいい影響があります。
まず、空腹によって、胃腸の働きが良くなると自律神経が整います。
自律神経は、交換神経と副交感神経の2つがあり、交換神経は身体の活動に必要な神経、副交感神経は身体を休ませる神経です。
この2つの自律神経が乱れると、イライラや不安感などの精神症状が現れます。

胃腸の働きが良くなって腸内細菌のバランスが整うと、自律神経の乱れも整っていきます。
これにより、メンタルの不調も改善され、心穏やかに過ごすことができます。

また、1日3食で糖質を取り過ぎていると、血糖値が慢性的に高い状態になっています。
そこで、高い血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンが分泌され、血糖値を急激に下げます。この血糖値の乱降下もイライラや気分のムラをもたらします。
16時間断食で自立神経を整え、血糖値を安定させることが心の健康に繋がります。

16時間断食はダイエットにオススメ!

16時間ダイエットのルールは、「食べない時間を16時間つくる」これだけです。
厳しい食事の量や内容の制限もありません。
過去のダイエットが3日坊主だった方でも、好きなものを自由に食べることができるので、挫折しにくいので、オススメ。
「1日2食」と食事の回数を減らしても、体はすぐに慣れてきます。
気がついたら16時間食べないで過ごせるように体が変化し、必要以上に食べ過ぎていたことを実感するでしょう。

また、16時間断食ダイエットは、「リバウンド」がしづらいことも嬉しいメリットです。
多くのダイエット法では、「○○を食べるといい」「○○を食べてはいけない」などの細かい食事のルールがあります。
このような極端な食事制限は、ストレスから反動でたくさん食べてしまい、リバウンドすることが多いです。

さらに、栄養不足で基礎代謝が低下。痩せにくく太りやすい体質になるので、ダイエット前の体重より増えてしまうこともあります。
16時間断食はこのような食事制限のストレスがありません。食べ過ぎでダメージを受けた体がリセットされるので、基礎代謝が上がり、心身ともに無理なく健康的に痩せることができます。

16時間断食に細かいルールや準備はありません。
食べない時間をつくるだけ。とても簡単で始めやすいダイエット法です。
まずは、週に一回からでも、気軽に挑戦してみましょう。

「16時間断食ダイエット」の例

1日の中でどこに断食の時間を設定しても構いません。
生活スタイルに合わせて、柔軟に始めてみましょう。

空腹が辛いときは血糖値を上昇させないものは食べてもOK。
16時間中は200キロカロリー以下の飲み物や食べ物を目安にして、空腹を和らげましょう。

まとめ

「16時間断食」は食べない時間をつくるだけ。
このシンプルなルールを守るだけで、健康効果やダイエット効果を得ることができます。

スモールスタートで、まずは週一回からでも、16時間の空腹の時間をつくることをオススメします。
体が「空腹が心地よい」というのを実感できます。
「16時間断食」で健康的でスタイリッシュな理想の体を目指しましょう。

アイシェイプ式16時間断食ダイエットの専属栄養士 |「16時間断食ダイエット」に興味がある方や挑戦する方に向けて、栄養士の専門知識を活かしてわかりやすくお伝えします。